全てのよみがえる人間たち
人間などの生物の体は新陳代謝によって古い細胞から新しい細胞に作り替えられて
生きています。
これは常に体の中で、いのちが新しくよみがえっているということですが、
神様も同じくある期間で新しくよみがえられています。
伊勢の神宮に式年遷宮(しきねんせんぐう)というおまつりがありますが、
これは20年ごとに神様の御神殿をはじめ、神様にお供えする御装束や御神宝もすべて新しいものに
作り換えられるというおまつりです。
このおまつりは「常若(とこわか)の思想」といい、
神様の身の回りを新しく、若々しくすることによって
神様も新しくよみがえってこられ、若々しいいのちが発揮されるという真実からおこなわれています。
神様も伝統を伝えつつ、新しくよみがえってこられることによって
いのちを伝えられています。
また全国の神社でも毎年お札やお守りを新しくし、
お正月に神社に古いお札を持って行って、新しいお札に換えていただきますが、
これも神様が新しくよみがえられて、神様のいのちが伝わるための行いです。
この神様のよみがえりですが、伝統はいつまでも変わらずに保ちつつ、
新しくよみがえるということです。
私達の人生も、本質的なもの、伝統というものは決して変えることなく、
時代に応じて変えるべきところは新しく変えて更新してゆくことが大切で、
これが進化というものです。
逆に伝統や歴史を否定してそれを変えてしまうのは単なる変化にすぎず、
民族が滅んでしまう原因となります。
現代の日本は伝統や歴史をないがしろにして
目先の流行を追い求めて変化しているため、滅びの姿となっています。
日本人としての伝統やこころは保ちつつ、時代に合わせて変化してゆくことが大切です。